トトロの家

「火垂るの墓」と同時上映

「となりのトトロ」が公開されたのは1988年4月。野坂昭如原作、高畑勲監督の「火垂るの墓」と同時上映でした。
「火垂るの墓」が戦時中の昭和20年代をモチーフにしたのに対し、「となりのトトロ」は昭和30年代前半をモデルに描かれたと言われます。テレビが普及しておらず、電話もない家が多い時代。大学の非常勤教授に父を持つ、草壁サツキと草壁メイの姉妹が、田舎の一軒家に引っ越してくるところからストーリーが展開します。作中に病名は出てきませんが、サツキとメイの母はこの時点では結核で入院しており、母が退院した後に一家で暮らすため、自然の豊かな場所に引っ越してきた設定だそうです。

「愛・地球博」で再現

当時としてはモダンな造りだったのではないかと思う草壁家の家は、愛知県で開催された「愛・地球博」で再現され、現在も跡地である愛・地球博公園に存在しています。
この一家が暮らした場所のモデルは、一般的には東京都の東村山市から埼玉県所沢市にかけての狭山丘陵と言われています。しかし実際にはそのほかの様々な場所を複合的にモデルにしたとのこと。宮崎駿監督の自宅が所沢市にあることと、実在の地名が作品中に登場するところから、トトロのモデルは狭山丘陵と考えられるのが一般的です。

懐かしい美しい日本の姿

井戸水

この「となりのトトロ」という作品は、トトロという架空の生き物が子供にウケたことと同時に、大人にとっては懐かしい時代を感じさせる作品として高い人気を得ました。
井戸から井戸水を汲む。とれたての野菜をかごに入れて、小川の水で冷やして食べる。バスにはバスガールが乗っている。そのような懐かしい美しい日本の姿で郷愁の念を抱かせるのも、この作品の大きな特徴と言えるでしょう。



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